【つまみ食いレビュー】成均館スキャンダル 10話【ネタバレあり】
My Favorite Scene in LESSON 10
TITLE「BOY MEETS GIRL」
というわけで、妓生のコスプレという変化球ではありますが、ようやく本来の意味での”ボーイ・ミーツ・ガール”!
女の子仕様のユニとソンジュンのご対面シーンです!!!
男装女子ものにおける私のチェックポイント
①ヒロインが着替え、または入浴などで変身する過程を見せる
②女装に戻ったヒロインの姿にときめく
③男を好きになってしまったと相手役が勘違いして悶々とする
このうち個人的に楽しみでしかたなかった「②女装に戻ったヒロインの姿にときめく」の開始ですよおおおお!
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蔵の中に突然入ってきた麗しき妓生。
ソンジュンを見るや否や駆け寄ってきて抱き着いてきました!
何が何だかパルプンテなソンジュンw
誰…?
僕です、ワン殿、クマ…芸をするクマ
出た!!!
はい、ここでも出ましたよ!
ふたりだけにしか意味がわからない、あのいつもの合言葉!
ということはつまり…?
キ、キム・ユンシク?
マジか…って顔が面白いw
うなづくユニに、ソンジュン持ってた帳簿を落としてしまいましたw
動揺がすごいwww
どうやらユニは牡丹閣の一行が屋敷に入るのに紛れて潜入成功、そしてここに辿り着いたもよう。その衣装は借りたのかしら?w
ところでさ、ユニたんも抱きつく必要はないわけじゃん?
もうこんな女性の姿でハグする機会なんて一生なさそうだし、えーい、どさくさで抱きついちゃえ!みたいな表情をちょっとするのが可愛いというかいじらしいというか。
そうこうしているうちに官軍がドヤドヤと蔵に入ってきてピーンチ!
するとユニたん、ソンジュンを押し倒しちゃいました!なんて大胆w
あ、お取込み中でしたか、失礼しました、とばかりにそそくさと退出する官軍w
ふーやれやれ、と一息つくユニたんですが、ソンジュンくんがどうなってるかというとね、もうね、見てやってくださいよ。
この行き場を失った手!!!www
おそらく人生で押し倒されたことが(押し倒したことも)一度もなさそうな堅物のソンジュン、しかもそれが「女装した男子(と思っている)」が相手とあって固まってしまってますw
ソンジュンの困惑した表情に「だってしかたなかったんだもん」的にユニもあれこれ言い訳を始めるけど、どうもソンジュンは耳に入ってこないみたいで、ひたすらマジマジとユニを凝視。
「정말…(ほんとうに…)」と言ったきり言葉が出てきませんw
そして穴が開くほど見つめた後でようやく出てきたのは「芸をするクマだな」。
さらには「せっかく見つけた帳簿がどこか行ってしまった」となんでもないような振りをして背を向けてしまいます。
これにはユニも思わずむっとしちゃいますが、実はソンジュンの様子はというと…
動悸が止まりません
あー、かわいいいいい!
かわいすぎるうううううう!!!!!
その帳簿って、これのこと?と拾い上げた帳簿をソンジュンに渡すユニ。
改めて間近に接してあまりの美しさにソンジュンくん目が釘付け状態、帳簿を持つ手も震えますw
そ、そこまで?そんな震えるほどか?www
ユニたんも異変を察したようでw「もしかしてさっき(←押し倒した時ね)どこか怪我でもした?」と手を握ります。
でも、こんな状況で触られたりしたらもうやばいって!とばかりにソンジュンすごい勢いで払いのけちゃって。
その勢いで、秘密の部屋の隠し扉まで開いてしまいました、ラッキーw
そこには特定商人と老論の癒着の証拠となる裏帳簿がどっさり。
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官軍の捜索で宴会どころではなくなり、お庭での宴もお開きとなりました。方々帰り始める客人や妓生たち。
そこで牡丹閣の一行のなかに蔵に見たという妓生がいないことがわかってピンとくるインスとヨンハ。
その間にソンジュンとユニは塀を超えて逃げようとしていました。
しかしユニが着なれない衣装もあってか、怖くてなかなか飛び降りられません。
その様子を見て「芸達者なクマはどこ行った?」とソンジュンもおちょくります。
ここでさー、ちょいちょいって手招きする仕草がかっこいいのー!!
うぎゃー!私だったら100m下でも飛び降りるううう!(死にます)
このアングルもいいのよねえ。
こういったらなんだけど、あまりこだわりがない演出家だとこういうアングルで終始撮りますw ↓
そして、ここ!
ここなんですけどね!
大事なシーンがカットされてるんですよおおおお!!!
いや、秒数にしたら0.2秒くらいなんですけど、それがないと不自然なの!
手を差し伸べてくれたからユニも安心して手を出したらソンジュンが手をひっこめてしまうじゃないですか。
その手をひっこめる前に「ユニの可愛い笑顔にドキマギして動揺する」という大事なシーンがあるんですよ!
そのせいで手をひっこめて「早く降りろ」なんてそっけない態度をとってしまう…という流れがここカットしたらわかんなくなっちゃうじゃんよおおお!
だから急に挙動不審になったみたいになってるやん。
もう、ここカットしたの誰ですか!お仕置きするから出てきなさいw
ここがあるのとないのとではだいぶ違うんです、神はディテールに宿るのじゃ、うん。
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結局ユニを補助してあげて、無事に塀を越えたふたり。
体勢的に抱き合って見つめあうみたいになっちゃうんですが、はー、ここのアングルも素晴らしいわー。ユニの手の添え方とかもすごくいい。
追手が迫ってくるので手に手を取ってさらに逃亡。
なんとか敵をまくことに成功しますが、手を握り合ってるのに気付いてすんごい勢いで離しますw
さあ、ここからが10話の
ゴールデンハイライトアワー
ですよ!
僕への同情なのか?こんな夜中に、しかもそんな恰好で駆けつけに来るなんて
僕が無力で愚かだから…ひとりでは何も遂げられないだろうと
だから憐れんで手を差し伸べたのか?
誰でも手を差し伸べてやれば有難く受け取るだろうと?
唐突に語りだしたソンジュンですが、この言葉は…そうです、ユニが例の借金のことでソンジュンに言い放った言葉をあえて真似てるんですよね。
ちなみにまだドラマの中では2日前ぐらいの出来事なので、よく覚えていたなって驚かないでくださいw
自分の言葉の受け売りなことがわかってカチンときたユニは手をあげそうになりますが、その手をつかんで続けます。
君に同情したんじゃない、君がそうじゃないように
そして、ここでいい具合にOSTの「너에겐 이별 나에겐 기다림」が流れ始めます…!
これがまた珠玉のバラードで…イントロかかった時点で泣きそうw
マジでぴったりなんてもんじゃないぐらい、このシーンと最高のケミストリー起こしてるので音楽も合わせてご堪能あれ。
ここからの台詞はマジでチンチャ最高なんで、僭越ながら私の意訳で紹介させてください。
初めは惜しいと思っただけだった、君のその才能が…
そしてそのうち…君が必要になったんだ
友になるなら君のような人がいいと思った
だけど、僕は友になる方法がわからなかったんだ
こんな思いは初めてだったから…
君を傷つけて悪かった、キム・ユンシク
すまない…
チェゴオオオオオオ…!!!(床に倒れてる)
こんな素直なソンジュン、今までお目にかかれませんでしたよね!?
ユニの自尊心を傷つけたことを全面謝罪、そのうえ気持ちをここまで正直に語るなんて。
ソンジュンのしたことは確かにユニの気持ちはおかまいなしで、自分だけが先走ったおせっかいだったのかもしれません。
しかも、それで思いついたのがお金に困っているなら出してあげればいいんだという、いかにもお金持ちのお坊ちゃん的発想で…うう切ない、切ないねえ。
ソンジュンのこんな懺悔もどきの言葉を思いがけず聞いて、ユニは背を向けて「나쁜 자식…!(ひどい奴…!)」と。
僕がどれだけ努力したと…
自分の気持ちを抑えようとどれだけ努力したか…
ほんとうに…ほんとうに…
実は私、最初はこのセリフがいまいち解釈できなかったんですよ。
何が「ひどい」?何が「努力」?「自分の気持ち」って?…と。
それでまあ、とりあえず私なりの解釈なんですが
現実を受け入れて勉学に精進しよう
とにかく無事に卒業して家族のために尽くして生きよう
ソンジュンへの淡い思いは断ち切ろう
そう気持ちを切り替えてたのに、なんなの、そんなこと今さら言ったりして
せっかく必死に努力して抑えてた気持ちが…ひどいわ…
てな具合に解釈しましたがどうでしょう?
ひどい奴、というのも日本語だと「いけず」というか「人の気も知らないで憎らしいわ」みたいなニュアンスでしょうかね。
そうして黙り込んで涙を流すユニたんなんですが…
その姿のまああああ美しいこと!
よく「はらはらと涙をこぼす」なんて言いますけど、ほんとうにそのとおりの流し方で!
私の泣き顔なんて二目と見られない顔になりますけど、さすがすぎです。
こんなきれいな泣き顔できる女優さん、私の中ではナンバーワンですよ。
そんなユニたんにソンジュンはもうオロオロw
声をかけたいのに、肩のひとつも抱いてやりたいのに、それもできない。いつもなら平気なのにね。
ようやく絞り出したのが「잘못했다(悪かった)」なんですけど、ここもね、普通の「悪かった」じゃないんですよ。
무조건(無条件に!)
내가(僕が!)
다(全部!)
잘못했다(悪かった!)
って言ってるんですよ!
もう全面降伏じゃないですかw
ここまで誰かに平謝りしたことなんてないでしょう、きっと。
だから、泣き止んでくれないか…って、もうこれ友人に対する態度じゃないっすね。
泣いてる彼女に困っちゃってる彼氏にしか見えないw
ようやっとユニの肩に手を置いて無言のソンジュン、たたずむユニ。
この絵面、最高。
ほんと額縁に入れて飾りたいほど素晴らしすぎるわ…。
お気に入りの1枚、ここにしようか迷ったけど語りが長くなりそうだったのでw 冒頭のシーンのほうにしました。
ほんとうにこのアングルといい、この構図といい、この色使いといい、この光量の具合といい…カメラマンさん天才か?
な~い~ろけ~ の~る~ぼね~
はじ~ま♬(強制終了)
すみません、興奮のあまり私が大熱唱しちゃいまして。
てか、ここまででまだドラマの4分の1くらいですよw
とりあえず先に行きます。
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さて、屋敷の外でユニを待っているジェシン。
そこへヨンハも戻ってきて事の次第を聞きます。
そう、ヨンハはちゃんとふたりと会って、うまいこと屋敷の外に逃がしてあげる手助けをしてたんですね。
しかし、これでユニの妓生姿を見てないのはジェシンだけということにw
テムルの奴、期待以上だったなあ
きれいなのは知っていたけど、あの恰好は反則だ
いやあ、久々に俺の胸もときめいちゃったね
もう完全にジェシンをからかってますなw
その頃、着替えていつもの恰好に戻ったユニとソンジュン、歩きながら話題はあの帳簿のことに。
しかし話の途中から、またソンジュンに異変がw
ユニの唇にさっきのコスプレの口紅が残っちゃってまして。
ソンジュンがそれを指摘しますが、ドギマギしすぎて言語レベルが5歳児くらいにw
거기…아직…남아있다구…아직
そこ…まだ…残ってて…まだ…
なんでそんなにカタコトなの!?www
ユニは特に気にも止めず口を拭って取れたか見せますが、まだ残っちゃってるからソンジュンはさらに視線が泳ぎまくりw
「いや……………ここに…」の台詞のタメ方が最高ですw
ユニの魅惑の唇と艶めかしい舌の動きに、ついにソンジュンくん生唾飲み込んじゃいましたw
ここ?取れた?ちゃんと見てよ?ってユニたん、あなた犯罪的にあざとすぎませんかね。
とうとうソンジュンは一周回って怒りに変わりましたよw
情けない、塀も越えられないくせに、助けに来ようなんて…
いや、塀は関係ないしw
見当違いの八つ当たりをし始めたソンジュンが可愛すぎます。
ちなみにガイドブックではこのシーンのキャプションで「その(ユニの唇を舐める)しぐさを見て、ソンジュンはあれこれ想像してしまう」とあるんですが
何を想像してたんですかね???
この生唾飲み込んだり、舌で唇を舐めたりってシーンを入れてくるのに最初驚いたというか意外だったんですよ、私。
いちおうKBS(日本で言うとNHKみたいな局です)だし、視聴者のメイン層も若い子が多そうじゃないですか?
だからあくまでも健全な路線で行くのかなーと思ってたら、結構生々しい演出をしてきたのでw
でも、それもそのはずで。
監督はエロチックな部分をあえて取り入れたいと意図的にそういう演出にしたとのこと。
韓国の民族的な正統派のユーモアとは性的なユーモア、諧謔を楽しむセンス、だと。
私はそれを知って非常に感動しました。
マジで監督さんと握手したくなりましたよね。そう、そうなのよ。そこ大事なのよ。
以前のレビューでも触れましたけど、こういう「男女逆転」みたいな設定でエロスというか性的な要素を外したら、どこでこの設定の特殊さを楽しむの?と。
男女の性欲や身体の差に触れないとかえって不自然なんですよ。
ドラマはまだソフトなほうですが、原作は実際そのへんもっとつっこんで描かれてますしね、やっぱり重要な点ではないかと。
監督はこの性的ユーモアを民族的なものと語ってますが、私はアジア全般もわりとそれに近いものがあるように感じますね。
アジア特有のエロティシズムというか、ムッツリとしたセンスというかw
このテーマについて、監督さんと一杯やりながら(と言っても、私はソンジュン同様下戸ですがw)語り合いたいわあ。
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さてさて、ようやくジェシンとヨンハの先輩組と合流です。
待っているあいだジェシンは「よく目が回らないな?」とヨンハからおちょくられるぐらい、ユニが心配でうろうろし回ってましたw
ジェシンを見て「サヨーン」とまた可愛く寄ってくるユニ。
ユニから怪我をした顔を触られそうになってドキドキのジェシン。
そんなふたりを何とも言えない表情で見るソンジュン。
…と、その3人を見る、まるっとお見通しのヨンハw
妙な雰囲気になったので、ヨンハが「まあまあ、この続きはまた部屋の戻って…」と空気を変えるんですが、ヨンハのこういう気の使い方、すごく好きですね。
肩にまわしたヨンハの手を外そうとするジェシンがちょっと面白いw
おい、テムル!帳簿の捜索は成功したのか?とヨンハが聞くと
戦果を見せるユニたん。かわいい!
早速、中二房に集まって帳簿を元に推理と作戦会議です。
残された時間はあと1日しかありませんからね!
窃盗を働いた少年と成均館の関係、それはこの少年の弟が成均館の斎直(チェジク)なのではと推測します。
斎直は今までもちょこちょこ出てくる雑用係の子どもたちのことですね。
起床や授業の合図を鳴らしたり、朝報(チョボ)という新聞のようなものを配ったり。お掃除なんかもしていたそうです。
この斎直の子のひとりが中二房を盗み聞きしていたので、4人もあの子の家族が犯人だろうと目星をつけます。
帳簿には成均館の窃盗品を売りさばいたのは泮人(泮村に住む人)とあるので、明日はその村に行って男の子の家を探そうということに。
さて、就寝時間になって、やっぱり真ん中を陣取ってるジェシン。
女の子だとわかったとあってはユニを野郎どもで挟んで寝かせるわけにもいかないのでw
それでなくてもユニは寝相が悪くて、距離を開けてもどんどん寄ってくるからジェシンは気が気じゃないし、ソンジュンはジェシンが密着してきて別の意味で気が気じゃないしw
結局、その夜は結局3人固まって寝るというなかなか異様な体勢になりますが、この寝場所についての悶着は以降も続きますw
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翌朝、朝食の時間。
いきなり料理に文句言い始めるヨンハ。ここの言い方もほんと上手いw
その横でユニは何やら難しい顔して思案中ですが、向かいに座っているソンジュンの視線は…
昨夜からユニの唇が気になって気になってしょうがありませんwww
ここの表情がまたいいのよ~!
この目線をちょっとあげるのが、どうしてしまったんだ自分は…みたいな心理が出ていて上手いなあと思いましたw
すると、突然箸を置くユニ。
私、ここでソンジュンの視線に気づいて「何じろじろ見てんのよ!」と怒るかと思いましたw
正解は「一刻も早く真犯人を突き止めに村に行きたかった」でした。
食事もそこそこに「先に行く」といって出ていこうとすると
「「座れ」」
ここも好き~w
思いがけずジェシンとソンジュン、ふたりしてユニゾンになりました、ユニだけに(…すみません)
チョン博士からも食事も疎かにするような学生は税金泥棒だなあ~みたいなことを言われて、渋々食事を再開するユニ。
そして捜索開始。相変わらず人相書きは似てなくて役に立たないw
こんな最中でも偶然ユニの手に触れたりすると意識しちゃってどうしようもないソンジュン。
触れたほうの手を思わず見ちゃったり…w
聞き取りが難航したため別の視点で盗難事件を追ってみると、犯人の少年・ポクスに辿り着きました。
しかし、インスたちのほうが身元を先に突き止めてしまってたんだな、これが!
明日の試験まで自首してこなかったら口止め料を払うという取引で懐柔しようとしてました。
ユニたちは当然王様の前で自白してほしいと協力を依頼しますが取りつく島もなく、それどころか「民の税金で食って学んでいる成均館の学生から盗んで何が悪い?」と。
関係ないけど、ここでヨンハが斎直の子を膝に乗せてるのが可愛いの~w
ポクスのこのあたりの台詞は、この時代の貧富の差、世の中の歪みを表現する大事なところですね。
都の華やかで豊かさの影で、どんなに頑張って働いても生活の苦しさから抜け出せない…そんな人々が取り残されるように集まって住んでいたのが泮村(パンチョン)。
しかも、今回の盗みはただお金がほしいというより、貧しさのなか苦労の末に亡くなった母親の服を買うためで。
金も力もないやつは人間らしく生きられないのか
こんな世の中、最低だ
そう激しく訴えるポクス。
ユニは彼にシンパシー感じますよね、そりゃ。自分もソンジュンに会ってなかったら同じようになっていたかも、と。
それにユニもソンジュンに似たようなこと言ってましたもんね。2話で雨の中、ソンジュンに科挙を受けるよう言われたシーンです。
党派も身分も関係なく、試験を受ければ実力で官職に就けると?出世できると?
自分はこの国がそんな立派な国だなんて思わない
ソンジュンもこのときのユニの言葉を思い出します。
このときソンジュンは「そんな国じゃない」と反論してましたが…市場での官軍の横暴や、ポクスたちのような人々の暮らしぶりを見て、自分の認識に自信が薄れたようで…。
今まで両班として、老論として、どう批判されようとも誇りを持って生きてきたであろうソンジュンの価値観が揺らぎ始めます。
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その頃、ヒョウンは父親の兵曹判書となんとソンジュンパパに会ってました。
この間のお詫びも兼ねてご挨拶したいとかなんとか言うてますが、着々と結婚に向けてアプローチ。
ここで父親といろいろサインを決めて作戦を立てて対応しているのが面白いw
しかしソンジュンパパは、なんというか相手に心を読ませないようなキャラなんですよね。
息子は勉強ばかりで、姉妹も女の幼馴染もいないから女性の心に疎いところがあるので…云々言ってますが、別にヒョウンのことを特別気に入ってるわけでも気に入らないわけでもない。
ヒョウンも手強い相手と見たようで、あんな怖い舅とは一緒に暮らせないわ、結婚したらソンジュン様と清に留学してやる~とか言いながら帰ります。
余談ですが、当時は清(中国)に留学するというのが出世コースの役人としてはステイタスだったようで。原作にも出てきたりします。
そうかと思うと、「でもね、パパのまつ毛がソンジュン様とそっくりなの~かわいい~!」とはしゃいだりと、お嬢様は感情が忙しいw
いやー、あんなくるりんまつ毛の持ち主なかなかいないと思うわよ?と心の中でツッコんでおきました。
ここは息抜きのターンというか楽しいシーンでしたねw
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さて、成均館に戻った4人ですが…なんとも後味の悪い事態に結論が出ません。
ポクスのあの様子では協力を期待できない、でもこのままではユニは濡れ衣を着せられたまま退学に。
すると、ユニはもう一つの帳簿を出します。
危険だからやめるようにソンジュンから止められていた、あの秘密の部屋の裏帳簿を実はこっそり持ち出してきてたのでした。
そこにはしっかり老論派の両班と特定商人の癒着の証拠が。
ポクスを捕まえたところで、こんな帳簿がある限りまた同じようなことが起こる、とユニ。
自分の罪を晴らすために彼を罪人扱いにはできないと言って部屋を出て行ってしまいます。
大胆にも帳簿を持ち出したかと思えば、罪をかぶるようなことを言ったり。
そんなユニを見てヨンハは「テムルは人を混乱させる才能がある」と。
あれ?誰かも大射礼のときに似たようなこと言ってましたねw
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このあとは尊経閣にてチョン博士とユニのシーン。
ここでいろいろお話するんですけど、最後の立ち去り際にね、ユニがなかなかやりおるんですよ。
女には役人になる資格がないとおっしゃいましたが
でも先生、おかしいですね
この国はなぜこんなことに?
役人の資格を持った男たちが国を作ってきたはずなのに…
これには先生も一本取られたってとこではないでしょうかね。
さらにユニは帳簿を持って、弓場にいるソンジュンのもとへ。
この帳簿を白日の下にさらせばユニへの疑いは晴れるかもしれません。
でも、それは老論のトップであるソンジュンの父親の立場も危うくする行為でもあって。
ユニは、最後は老論であるソンジュンに託すことに決めたようです。
しかしソンジュンの反応は
父のために違う選択をするかもしれない
僕は…君を失望させるかも
原則に従っていつでも白黒はっきりさせてきたソンジュンが、こんなふうに迷っている姿を見せるなんて、だいぶ変わってきてますよね~。
「それは仕方ないよ」とユニ。
気難しい顔をしてそんなふうに礼と法を守っているのは
実は頑張っているからじゃないか、良い人であろうと
だからイ・ソンジュンの選択ならきっと正しい答えだと思う
それが僕の考えた答えと違うとしても…
このへんのやりとりでふたりの関係が微妙に変化しているのが伺えます。
ユニはソンジュンの人となりを理解して思いやれるようになっているし、ソンジュンはユニが唯一弱音や素直な気持ちを晒すことができる相手になっているし。
こういうところ描き方がほんと上手くて、また萌えるポイントですね。
一方、ジェシンはひとりポクスの家に行き最後の説得を試みていました。
斎直の男の子の足を洗ってあげています、優しい~!
洗いながら「あのきれいな顔の奴が罪をかぶったんたぞ」って…ジェシンがユニのこときれいだなんて言うの、これが初めてじゃないですかね!
何気にドキッとする発言をするコロ先輩、心臓に悪いですわ。
ジェシンは「かっこいい兄貴として弟にその背中を見せろ、逃げだすと癖になる」的なことを言います。
話しながら自分と亡くなったお兄さんのことも重なっていって。
盗んだ品を弁償できるお金まで渡して去っていくジェシン。もー、ほんとにかっこよすぎますってば!
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ユニから決断を託されたソンジュンは自宅に戻りパパと対面。
真面目なソンジュンが学則も破って深夜に尋ねてきたのが意外なパパ。
信念を貫くことがソンビ(高潔な人柄を持った人)として大事であり
その信念の妨げになるなら家族も捨てなければならない
父上は僕にそう仰いました
今でも変わりないですか?
父上をお手本にしてこれまで努力してきました
父上…今後も父上を見習って生きてもいいですか?
パパは「お前は今まで一度も自分を失望させたことはない息子だ」と意味深に答えます。
ありゃ、むしろソンジュンにはかえってプレッシャーに?
パパのほうがやはり一枚上手っぽいですね。
明けて、いよいよ試験当日。
王様の前でユニは「真犯人は見つけられなかった」と答えます。
しかし、ジェシンは遅れてるだけで必ず来る、時間をください、と。
ソンジュンはというと昨夜から戻って来ない。
インスは期限切れなので処分を…と、そのとき
ソンジュン現る!!
手には、例の帳簿が。
さて次回のテーマは
「激論、成均館!ど~する? ! ど~なる? ! 正祖政権とユニの運命」
でも、朝までは語りません!
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はー、もうとにかく今回は前半のパートで燃え尽きた、いや、萌え尽きたw
10話は特大ホームラン級の大事な大事なパートで、ここからソンジュンとユニの関係がぐーっと変化していくんだけど、もうそのもどかしさ、滑稽さ、愛おしさがたまらなくて。
ホームベース踏んでもそのまま勢いでどこかに向かって走り続けたくなるレベルでした。
そのうえ、他の場面もキーポイントになるところが多いのなんの!つまみ食いするも、これだけでもお腹がはちきれそうにw
以上、よくぞここまで読んでいただきましてありがとうございます。
ほんとうにお疲れさまでした。
柚子茶でも召し上がってゆっくりしてくださいw