【よもやま話】コロは「暴れ馬」でも「当て馬」でもなく「最高の2番手の男」である
せんぱーーーーーい!(挨拶)
これだけだとのだめみたいw
いや、のだめだと「センパイ」ってカタカナになるか。
そんなことはどうでもいいとして、「成均館スキャンダル」で先輩(사형)といえばこのふたりでしょう。
そのなかのひとり、「成均館の暴れ馬」ことコロ先輩、ムン・ジェシン。
演じるユ・アイン、キャスティング発表時はミスキャストと言われたらしいけど、今となってはそうだったの?って逆に意外に思う人が多いことでしょう。
それぐらい、とても魅力的なキャラクターを作り上げてくれました。
ヨリムについて語ったら、この人も語らないわけにはいきません!
今回はジェシンについてだらだらと。
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ぶっきらぼうで粗野なくせに人情に厚く義を重んじ
それでいて女性には奥手でしゃっくりが出るなんて可愛い癖もあり
思いを寄せる彼女を見守る騎士(ナイト)として、時に叱咤し、時に慰め
時に恋のアドバイスまでしてあげながら切ない片思いを胸に秘め
そりゃモテるわ。
そりゃ「걸오앓이(コロ患い)」とか出るわ、しゃーないわ。
実際、2番手3番手のほうがおいしいってのはままあることで。
キャラクターの人気投票なんかで主人公よりサブキャラのほうが上位なんてことはザラです。
ちなみにこういうのを「second lead syndrome」と言うらしく。
ヒロインが主役の男性(lead male actor) ではなく、主役に次ぐ男性(second lead male actor)と結ばれるのを願う症候群(syndrome)
…ほー、なるほど。
他の表現だと「second character syndorome」とも。
こっちの語句でネット検索すると「成均館スキャンダル」がひっかかります。どうやら世界中にお仲間いっぱいのようでw
コロ先輩も「second lead」で 、俗に「かませ犬」「当て馬」と言われる恋のライバル役であるはずが、あまりにも魅力的すぎましたよね。
まあ、主人公は物語をひっぱっていかなきゃいけない役割もあるから、キャラ的には損なことも。ああ、主人公はつらいよ…。
展開によっては主人公カップルが話を進めていくうえでいわゆるバカップル化しちゃうときもあります。
私はこれをかの有名な「ウェスト・サイド・ストーリー」におけるトニーとマリアみたいになってしまう現象、略して「トニマリ現象」と勝手に命名してましてw
トニーとマリアは激化する周囲をよそに「ふ~たりのため~ せ~かいはあるの~」みたいなキャラにひた走ります。(そうしないと話が進まない…)
マリアなんて死人出てる最中に「私ってなんて可愛いの!(I'm so pretty!)」とか歌ってますから控えめに言って頭がおかしいどうかしてますよね。
そのためか、2番手のリフやアニタのほうが見せ場があるというか特徴的なキャラになってます。
私だってマリアとアニタならアニタやりたいって思いますよ、かっこいいもん(そもそもそんなオファーは来ません)
ソンジュンとユニもそこまではいかないけど、終盤になって「仇同士の息子と娘かも!?…」ってロメジュリ仕様の展開になり、結構ふたりだけの世界に浸りますw
そんなふたりを心配して見守りつつも、使命を全うしようとするジェシン…自分たちのことで頭がいっぱいのソンジュンとユニと比べると、やはり大人に見えてしまうんですよね。
こういう2番手キャラに感情移入して応援してしまう傾向がある人々は自らを「2番手同盟」と称しているようですがw、それで言うと私は「1番手同盟」側の人間でして。
のだめだったら、千秋とのだめ
花より男子なら、道明寺とつくし
めぞん一刻なら、五代くんと管理人さん
というように、私は筋金入りの王道カップル派なので、当然「成均館スキャンダル」だってソンジュンとユニのカップルを推しまくりです。(それ以外で萌える人たちを否定はしてるわけではないですよ!念のため)
どれだけ三鷹さんが白い歯をきらめかせようが管理人さんと結ばれる展開には萌えないからこそ、安心して五代くんとの仲を応援できるってものだし、作者もそのへんうまい匙加減で描いてくれてるわけです。
なのに。なのになのに!
そんな私が「成均館スキャンダル」を観ながら…
コロとユニもめっちゃ萌えるやんかああ…!
となりましてw
もうさー、例えばこのシーンとか一時停止しませんでした?したよね?
ユニたんとのじゃれ合いがたまらんかったですよね?
あと、これも一時停止したでしょ?
そうそう、これも一時停止し(略)
めっちゃ萌えるやんかああ…!(2回目
ほんとうに、ユニの台詞にもあるようにコロは全然あだ名のとおりの暴れ馬じゃないんですよ。むしろ紳士、ジェントルマン。
ユニが女性だと気づいて以降の行動の数々が何よりそれを物語ってます。
ドラマでも原作でも、儒生のなかでユニの正体を一番先にはっきりと目撃してしまうのはジェシンなんですが、両方とも驚きつつもしっかり黙っているし、むしろそれがバレないように守ろうとするのは一緒なんですよね。
こんなふうにユニを守る騎士のごときジェシンの健気な言動にはぐっとくることが多いです。
このシーンとかまさに「姫にかしづく騎士」って感じでキュンキュンしましたね!
レビューでも、やっぱり熱く語ってましたw
父親の顔もうろ覚えのユニは「お父さんはどんな人だったんだろう」とポツリ。
ジェシンはユニの足元のほどけたリボンを結びながら
何を言ってるんだ
もちろん良い方だったに決まってる
”父伝子伝”、知らないのか?
いやもう、ここのジェシン最高じゃね?
「부전자전(父伝子伝)」は「蛙の子は蛙」みたいな意味なんですけど、こんなふうにさらっと教養があるところを見せつつ、かがんでリボンも結んであげて、優しく励ますという…もう騎士(ナイト)ですよ、騎士。
そんなジェシンとは逆に、ソンジュンはユニに恋するあまりどんどんバグっていって、そりゃないぜベイベーって行動を取ってしまうので、相対的にますますジェシンの株が上がってしまうってもんです。
酸いも甘いも嚙み分けた大人な先輩が素敵すぎて、ソンジュン今回いいとこなしやんけ!という回もあったりして、ソンジュン派としては心穏やかではありませんでしたw
そして、ちゃんと最後は気持ちよく恋のバトルから退場までしてくれて…まったく頭があがりません。
そんなコロ先輩に報われてほしい、コロ先輩とユニが結ばれていたら…と思うファンが生まれるも致し方なし。
ぶっちゃけ私も想像したもん、コロ先輩とユニのカップルの「もうひとつの成均館スキャンダル」。
南人派のユニは老論派のソンジュンとは政敵だけど、少論派のジェシンとならそこまで問題もなさそう。
ジェシンの両親も(ドラマでも原作でも)いい人たちなので、そっち方面の気苦労の心配もなさそう。
ソンジュンよりジェシンのほうが結婚のハードルは低いのでユニも「世界が違う」とかなんとかで悶々と悩むこともないし。
ああ見えて、実は優秀で頭いいし、武芸も秀でてるし、なんだかんだで裕福なお坊ちゃまだし、さりげなく気配りもできるし、背も高いし、顔もいいし。
あの野遊会でのユニへの甲斐甲斐しさからしても、結婚したらジェシンはとても優しい夫になることも想像できるし。
何度見てもジャガイモが焦げ過ぎと思うんですが…
あれ?
ソンジュン、マジでやばくね?
いやいや、ソンジュンは完璧に見えて、真面目ゆえにちょっと抜けているところがまた可愛いんですよおおお!!!
だけど人生経験(と女性経験)が足りないので、どうしてもそこが不利になっちゃって…どうか、どうか、そのあたりの事情をくんでいただきたく!(必死の擁護w)
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この作品は、ソンジュンのラブストーリーだけに集中するのではなく、ソンジュンとジェシンが張り合う形にしたかったんです。視聴者が「ジェシンと結ばれなくちゃ」「いや、ソンジュンとだ」と言い合いながら見るドラマにしたかったので、主人公を食うほどのオーラを持った俳優が必要だと思ってました。
(公式ガイドブックより)
脚本家さんはこのようにインタビューで語っていて、まさに計画通りになったわけでドラマとしては大成功でしょう。
ユニとは結ばれない役であることを念頭に演じていた、とユ・アインもインタビューで言っていたけど、ちゃんとその設定を守りつつ見事期待に応えた形になりました。
ちなみに「ソンジュンとジェシンが張り合う」シーンとしては断然このくだりをおすすめいたします。
16話の最もお気に入りのシーンにも選びましたが、ふたりのコミカルな演技をぜひぜひ堪能してください(^^)
ドラマの面白さの決め手となるキャストとして、悪役や2番手というのは主役と匹敵、もしかするとそれ以上に重要な要素を占めていると言っても過言ではありません。
「成均館スキャンダル」もジェシンとヨンハというふたりのキャラクターがドラマの要ともいえるポジションにあるのですが、ユニとソンジュンのカップルだけでは成立しえない広がりをドラマ全体に持たせてくれたと思います。
とまあ、コロ先輩には私もコロっといきそうになりましたが(ダジャレではない)
当ブログは1000%ソンジュン推し
ですので悪しからずw